競艇選手になるには?ボートレーサーの資格・条件・試験内容を徹底解説

ボートレーサーについて

スピードとテクニックで水面を駆け抜ける競艇(ボートレース)。

華やかな舞台で活躍する競艇選手=ボートレーサーは、多くの人が憧れる職業のひとつです。

しかし、その道は決して簡単ではなく、厳しい制限や条件をクリアし、さらに養成所での過酷な訓練を乗り越えなければなりません。

ここでは 競艇選手になるための資格や制限、試験内容や養成所での生活 について詳しく解説していきます。


1. 競艇選手になるための基本条件

ボートレーサーを目指すには、まず「受験資格」を満たす必要があります。

年齢制限

  • 15歳以上30歳未満(受験年度の4月1日時点)

  • 中学卒業以上の学歴が必要

若いほど有利といわれていますが、近年は20代後半から挑戦するケースもあります。

身長・体重制限

ボートレーサーは小柄で軽量な方が有利とされています。

  • 身長:男女ともに 175cm以下

  • 体重:男子 49kg以上~57kg以下、女子 44kg以上~52kg以下

身体が大きすぎると乗艇に不利になるため、厳格な制限があります。

視力・健康面

  • 矯正視力で 両眼とも0.8以上

  • 色覚異常がないこと

  • 健康診断で異常がないこと

命を預ける競技であるため、健康状態は非常に重視されます。


2. ボートレーサー養成所への入所試験

競艇選手になるには、唯一の養成機関である 「ボートレーサー養成所(福岡県柳川市)」 に入所する必要があります。

そのためには 入所試験に合格すること が絶対条件です。

試験内容

試験は大きく分けて3段階あります。

  1. 一次試験(適性検査)

    • 身体測定(身長・体重・視力など)

    • 運動能力テスト(反復横跳び、垂直跳び、握力など)

    • 知能検査

  2. 二次試験(体力・適性)

    • 模擬レースでの姿勢確認

    • 空間認識能力のテスト

    • 心理適性検査

  3. 三次試験(面接・人物評価)

    • 人間性や協調性を確認する面接

    • プロとしての意識や精神面をチェック

合格率

毎年1000人以上が応募し、合格するのは 40〜50人程度(合格率約5%前後)

非常に狭き門で、努力と準備が不可欠です。


3. 養成所での生活

試験に合格すると、福岡県柳川市にある ボートレーサー養成所 に入所します。

養成期間は 1年間の全寮制 で、規律正しい生活と徹底した訓練が行われます。

主なカリキュラム

  • 操艇技術(ターン、スタート、モーター整備)

  • 学科(ルール、整備知識、安全教育)

  • 体力トレーニング(筋力・持久力)

  • 精神鍛錬(規律・団体生活・礼儀)

携帯電話の持ち込みは禁止され、外出も制限されるなど、厳しい規律の中でプロレーサーとしての資質を磨きます。

卒業試験

養成所の最終試験に合格した者だけがプロとしてデビュー可能。

卒業時には「やまとチャンプ」と呼ばれるトップ卒業生も表彰され、デビュー後すぐに活躍する選手も少なくありません。


4. デビュー後の道のり

養成所を卒業すると、晴れて競艇選手として登録されます。

デビュー戦は「新人リーグ」や「一般戦」と呼ばれるレースからスタート。

実績を積み重ねることでA2級、A1級、そしてSGやG1に出場するトップレーサーへとステップアップしていきます。


5. 競艇選手を目指すためのポイント

  • 小柄な体格が有利 → 体重管理が重要

  • 体力よりもバランス感覚 → 筋力だけでなく反応速度も大切

  • 精神力が必要 → 厳しい環境に耐える忍耐力

  • 強い意志 → 合格率5%という狭き門を突破する情熱


まとめ

競艇選手(ボートレーサー)になるには、

  • 年齢や体格、健康面の制限をクリアする

  • 養成所の入所試験に合格する

  • 1年間の厳しい訓練を耐え抜く

という難関を突破する必要があります。

華やかな舞台の裏には想像以上に厳しい条件が課せられており、それを乗り越えた者だけがプロレーサーとして活躍できるのです。

競艇選手は「小柄であれば男女ともに平等にチャンスがある」という珍しいプロスポーツでもあります。

夢を持つ方は、ぜひチャレンジを検討してみてください。